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    Blood cell classification support system(NGX-029A)

血球細胞の分類支援システム
Blood cell classification support system(NGX-029A)

  • 2022/04/12

本システムは、MDS(骨髄異形成症候群)おける診断上の課題を解決します。

臨床現場の課題

MDS(骨髄異形成症候群)は骨髄中の造血幹細胞に異常が起き、正常な血液細胞が造られなくなる病気です。
正常な血液細胞が減少することで、貧血、出血傾向、感染に伴う発熱などの症状が現れます。成熟した細胞になる途中で血液細胞が壊れてしまう「無効造血」や、造られた血液細胞の形が異常になる「異形成」といった特徴が認められます。また、一部の患者さんでは、MDSが進行し「急性白血病」に移行することがあります。

MDSの診断においては、技師が骨髄スメア画像を観察し、血球細胞をそれぞれの形態学的特徴により分類し、統計処理した報告書が利用されています。
しかし、患者あたりスメア画像の約500箇所の観察が必要で、分類対象となる細胞種も30種超と技師負担が非常に大きいことに加え、判定精度も経験に依存していました。

当社のTechnology

技師による血球細胞分類・計数を迅速化するため、当社では骨髄スメアを撮像した画像を入力し、血球細胞を自動的に検出・分類し、加えて計数する機能を持つ領域抽出AIを開発しました。(※当該プログラムは、疾病の診断、治療、予防を目的としていません)
京都大学医学部附属病院の医師および技師がラべリングした血球細胞を教師データ(約百症例・数万枚の画像)として、血球細胞の形態学的特徴を領域抽出AIに学習させました。

クラウドに配置した領域抽出AIモデルと連携したSaaSシステムであるため、遠隔の医師との相談や、病院内でも離れている医師と技師間で効率よく情報共有することが可能です。

領域抽出AIが出力した結果を技師が補正できる機能も開発中です。