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日本IVF学会・森本義晴賞を受賞

〜「AIを用いた胚画像認識と臨床データ解析の融合による妊娠予測」をテーマに発表〜

ネクスジェン株式会社(代表取締役:中島正和、本社:東京都渋谷区)はこの度、第25回日本IVF学会学術集会の一般演題において「AIを用いた胚画像認識と臨床データ解析の融合による妊娠予測」を発表、本研究が優秀演題として選出され、「森本義晴賞」を受賞したことをお知らせいたします。

本研究は、当社が開発した不妊治療における生殖補助医療支援システム「FiTTE(Fertility image Testing Through Embryo)」にてタイムラプス画像を解析して前核の面積を算出、出産可能胚(T)、出産不可能胚(F)を判断しています。

受賞演題の詳細は以下のとおりです。

タイムラプス動画を基にしたAIによる出産可能胚予測評価モデルの確立

若杉梓1),魏興強1),宮塚功2),山上一樹1),岸加奈子1),片田雄也1),古橋孝祐1),江夏徳寿1),大月純子1),塩谷雅英1[C1] [IM2] )
1)英ウィメンズクリニック  2)ネクスジェン株式会社

【目的】
着床前胚染色体異数性検査(PGT-A)は生検を必要とすることから胚への侵襲を避けることが出来ない。また、保険適用外であることから経済的負担は小さく無い。一方、雌雄前核それぞれの大きさを観察・比較することで、出産の可能性が高い胚を非侵襲的に予測することが可能であるという報告がある (大月ら、 2019 Fertil Steril)。しかしながらこの手法は雌雄前核の観察に多大なマンパワーを必要とすることから、臨床上の運用には問題があった。そこで、人工知能を用いて前核出現から消失までの動的な解析を自動化し、臨床上実用可能な出産可能胚予測評価モデルの確立を試みた。

【方法】
2020年1月~2020年9月の期間、当院において、単一凍結融解胚盤胞移植を行った369周期を対象とし、後方視的検討を行った。

人工知能(AI)が、タイムラプス培養器で得られた画像を用いて、前核出現から消失にいたるまでの両前核の面積を経時的に測定し、消失直前と8時間前の両前核の面積をそれぞれ比較することで、出産可能胚を予測した。予測した胚の臨床妊娠・出産率の正解率には混同行列を用いた。

【成績】
AIが出産可能胚と判断したのは、365個中112個(369個のうち前核消失時探知不能4個)であった。この112個の胚の移植あたり臨床妊娠率(陽性的中率)は52.3%(58/112)となった。一方、AIで出産できないと判断された胚による移植後の非妊娠率(陰性的中率)は54.7%(139/254)であった。混同行列を用いた正解率は54.0%であった。また、AIが出産可能胚と判断した112個の胚の移植あたりの出産率は43.2%(48/112)であった。一方AIで出産できないと判断された胚による非出産率は62.6%(159/254)であった。混同行列を用いた正解率は56.7%であった。

【結論】
AIの陽性的中率は、日本産婦人科学会が実施しているPGT-A特別臨床研究の中間報告よりやや低い値だった。一方、出産率の陰性的中率が62.6%であることから、まだ改善の余地はあるものの、AIを用いる事によって非侵襲的かつ低コストで移植胚を選別できる可能性が示唆された。AIは未だ開発途中のものであり、AIへの教師データを増やしていき学習を深めることで正解率の上昇が期待される。今後、AIを用いた前方視的研究とPGT-A特別臨床研究の出産率の比較により、より有意義な検討を行っていきたい[C3] [IM4] 。

ネクスジェンについて

組織幹細胞がもつ可能性を最大限活用することで、副作用の少ない根治療法の開発を目指し、マウス長期造血幹細胞に関する世界有数の技術をもとに設立したベンチャー企業です。 また、独自のAI 技術開発による個別化治療法の開発やライフサイエンス領域への応用に向け、感染症をはじめ生殖不妊領域、血液がんを中心に国内外の企業・研究機関との産学連携 による共同研究を積極的に進めております。

このような活動を通じて培ってきたノウハウと独自のバイオ・デジタル技術や知見を用いて、アカデミアや研究機関にあるシーズの事業化や新規事業創造をサポートします。

・所在地:東京都渋谷区神南一丁目5番13号 ルート神南ビル6階

・代表者:中島正和

・・URL:https://www.nextgem.jp/